ブルーライトが体に及ぼす影響とブルーライトカットメガネの効果、選び方についてご紹介します。
- ブルーライトについて
- ブルーライトが体に及ぼす影響
- ブルーライトカットメガネの効果
- ブルーライトカット率の選び方
- まとめ
ブルーライトについて
ブルーライトとは、ヒトの目で見ることのできる可視光線(380-780nm)の中でも、波長の短い青色光(380-460nm)のことを言います。
紫外線とは別のものであり、ブルーライトよりも波長の短い紫外線はヒトの目には見えません。
太陽光、LEDを使用したパソコンやテレビ、スマートフォンなどの液晶画面から放射され、デジタルディスプレイから発せられるブルーライトは、眼や身体に大きな負担をかけると言われており、厚生労働省のガイドラインでも「1時間のVDT(デジタルディスプレイ機器)作業を行った際には、15分程度の休憩を取る」ことが推奨されています。
また、太陽光にも多くのブルーライトが含まれており、晴れた日中の数値はオフィス環境の100倍もあると言われております。
ブルーライトが体に及ぼす影響
ブルーライトは網膜(眼に入る光を電気信号に変え、視神経を通じて脳に送る)に達するほどのエネルギーの強い光で像がぼやけたり色の識別に支障をきたすことがあり、これが原因で眼精疲労がおこります。
また、脳が朝日を浴びていると勘違いし覚醒を促すホルモンが分泌されることにより寝つきが悪くなったり体内時計が狂ってします。
さらに、加齢黄斑変性の原因のひとつとして考えられています。
加齢黄斑先生とは、加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる病気です。加齢黄斑変性は一般には馴染みの薄い病名かもしれませんが、欧米では成人の失明原因の第1位で珍しくない病気です。日本では比較的少ないと考えられていましたが、人口の高齢化と生活の欧米化により近年著しく増加しており、失明原因の第4位となっています。50歳以上の人の約1%にみられ、高齢になるほど多くみられます。
ブルーライトカットメガネの効果
ブルーライトカットメガネの効果についてメリット、デメリットをご紹介します。
メリット
1.睡眠の質がよくなる
2.眼精疲労を軽減できる
3.紫外線をカットできる
1.睡眠の質がよくなる
ブルーライトが体に及ぼす影響でお伝えしたように、ブルーライトを目に浴びると脳が朝日を浴びていると勘違いし、覚醒ホルモンを分泌してしまいます。なので、ブルーライトをカットすることにより体内時計が整います。
よって実際の時刻と体内時計が一致することで自然と寝つきがよくなり睡眠の質が改善されます。
2.眼精疲労を軽減できる
ブルーライトは紫外線に近い光で目にダメージを与えるだけでなく、光が散乱しやすくピントが合わせにくく像をぼやけさせる特徴があります。なので、カットすることで目が何度もピントを合わせる必要がなくなり眼精疲労を軽減してくれる効果があります。
3.紫外線をカットできる
ブルーライトの波長は380-460nm、紫外線は400nm以下に分類されるため、ブルーライトカットメガネをつければ紫外線も防げます。
眼から入る紫外線は目の細胞にダメージを与え、シミやそばかすの原因となるメラニンを増やすといわれています。
また紫外線は白内障や眼精疲労にもつながると言われているので紫外線をカットできることは大きなメリットがあると言えます。
デメリット
デメリットとしては子供にとって太陽光は心身の発育に必要なものと言われております。
また日中に紫外線により近い波長である360-400nmの光を浴びない場合、近視進行のリスクが高まる可能性があるといわれています。
なので年齢が若いうちは太陽が出ている日中の時間帯はブルーライトカットの利用は避けることをお勧めします。
ブルーライトカット率の選び方
ブルーライトをカットするレンズには反射タイプ(コーティング式)、吸収タイプ(練り込み式)の2種類があります。
まずは、両者の違いについて説明いたします。
■反射タイプ(コーティング式)
反射タイプは、レンズに特殊なコーティングをすることでブルーライトをカットしています。
反射式のレンズは透明なので普通のメガネに見えます。
そのため、普段使いがしやすく、自然な見え方を優先させたい方、色付きレンズは避けたい、色を扱う仕事をしているという方向きのメガネです。
また、ブルーライトを反射させている時、他の人からはレンズがやや青く見えますが、かけている側から見ると視界に色がつくことはほとんどありません。
ただし、反射式タイプは照明などの光も反射してしまうため、レンズが鏡のように光ったり、メガネの端で光がちらついたりすることもあります。
吸収タイプに比べると、ブルーライトのカット率は低めというデメリットもあります。
■吸収タイプ(練り込み式)
吸収タイプのPCメガネはレンズに薄茶色や青色などのカラーが入っており、ブルーライトを吸収することで目を守ります。
目に入る光の色を、物理的に変えてしまうことでブルーライトの負担を軽減するというイメージです。
吸収タイプは反射タイプよりカットできる光の周波の幅が広く、強力にブルーライトをカットします。
また、反射タイプのデメリットとなっている照明等の反射もありません。
そのため、事務やIT系の仕事の方など、パソコンに長時間向かっている方におすすめ。
見た目を気にしなくていい自宅などで使う場合にも吸収タイプが適しています。
ただし、レンズに色が付いているので、メガネをかけると視界にやや色がついて見えます。なので、色を扱う仕事をしている方には向いていません。
また、他の人から見ても、色付きのメガネをしていることが分かるので、
PC作業時以外の普段使いや、仕事中でも接客時に使うのは難しいかもしれません。
ブルーライトのカット率について
ブルーライトカット率には3つの規格があります。
・日本工業規格(JIS規格)
・欧州統一規格(EN規格)
・旧・英国規格(BS規格)
JIS規格とEN規格はISO規格という計算式を使用した同様な計測方法であり、BS規格は計測方法が異なり、カット率が高くなっています。
25%カット(JIS,EN規格)=42%カット(BS規格)
40%カット(JIS,EN規格)=51%カット(BS規格)
60%カット(JIS,EN規格)=62%カット(BS規格)
高いカット率のものを購入したのに効果が感じられない、、とならないように規格を確認してから購入することをおすすめします。
まとめ
パソコンやスマートフォンなどのデジタルディスプレイから発せられるブルーライトをカットすることで
・体内時計を整わせ睡眠の質を上げる
・眼精疲労を和らげる
という2つのメリットがあります。
ただし、日中の紫外線を防ぐことで子供の近視進行のリスクが高まると言われています。
なので若い方の日中の使用は避けましょう。
シーン別、ブルーライトのカット率の選び方
・25%カット(JIS,EN規格),42%カット(BS規格):自然な見た目で日常使いに
・40%カット(EN規格),51%カット(BS規格):パソコンやスマートフォンを長時間使用する方に
・60%カット(EN規格),62%カット(BS規格):パソコンやスマートフォンを夜寝る前にも使用する方に
正しい使い方をして生活の質が上がることを願っております。
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